ミニカー用語
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ミニカーに使われる素材 |
亜鉛ダイキャスト |
亜鉛合金を溶かして精密な金型(ダイス)に高圧力で流し込み製品を作る方法で、短時間に大量の製品を作ることができます。現在、流通している製法の中でもっともポピュラーな製法です。しかし、金属の金型が非常に高価なため、小さなブランドが少量の製品を作るといったことはできません。また、大量に売らなければならないため、必然的に人気のある車種がダイキャストで作られることになります。 |
プラスチック |
ダイキャストとほぼ同じ製法で作られます。金属の型に亜鉛合金の代わりにプラスチック(ABS樹脂など)を流し込みます。見た目が玩具っぽくなりダイキャストのような重量感も味わえませんが、細部の再現度はダイキャストよりも格段に優れています。 |
レジン |
シリコンゴムで作った型に、ポリエステルレジンというポリエチレン樹脂に粉末の炭酸カルシウムを入れて固めたものを流し込んで作られます。コールドキャストとは違い車内の表現が可能です。プロによる仕上げには素晴らしいものがありますが、型となるシリコンゴムや素材のレジンが高価なため、価格も比例して高くなってしまいます。型がゴムなため大量に作ることが出来ず、いくつか作ったら型を調整するか新たに作らなければなりません。また、成型されたキットは精度を出すために手作業で調整をする必要があります。
ガレージキットの素材として多く用いられ「キャスト」と呼ばれることが多いようです。 |
コールドキャスト |
ゴムで作った型にポリストーンという合成樹脂を流して作られます。型がゴムなのでダイキャストに比べコストを押さえることができます。しかし、レジン同様、大量に作ることはできません。また素材の性質上、製品の個体差が出やすく、窓が黒くなってしまうため車内を表現することができません。
コールドキャストという名称は同様の製法で作るレジンが成形時に発熱するのに対し、ポリストーンは発熱しないことからつけられました。 |
アンチモニー |
鉛とアンチモンの合金なためこの名称で呼ばれます。非常に柔らかい金属であるため、加工が容易で高価な金属金型を必要としません。そのため少量生産に向いているといえます。ダイキャストよりも重さがあり、どっしりとした重量感を味わえます。しかし、この重さに加え素材が高価なため現在では貴重な存在になってしまっています。 |
ホワイトメタル |
鉛とスズの合金で文字通り白い金属です。アンチモニーのように非常に柔らかく、加工をするのが容易です。レジンと同じように型にゴムを使用します。精密な金型は不要で、少量生産向きの製法です。価格はレジンと同じくらいになります。 |
その他 |
ウェザリング |
風雨や日差しにさらされた状態を塗装で表現することを言います。泥、砂、傷などをわざとつけることでリアリティを出します。模型の世界では汚し塗装全般を指すようです。 |
デカール |
水に濡らして台紙から浮かせ、文字や絵などを転写するものです。塗装では困難な細かな部分の再現に使われます。シールよりもデリケートですが、非常に薄いため綺麗に仕上がります。デカールの糊は水溶性なので、剥がれたデカールも水を含ませた綿棒などで修正することが可能な場合もあります。 |
エッチングパーツ |
フォトエッチングという技術で金属板にパーツを焼き付けて作成され、パーツは板状になります。素材にはステンレスや真鍮が使われ薄く精密なパーツを作れるので、樹脂では表現できない繊細なディテールを再現するのに使われます。 |
タンポ印刷 |
ドイツのタンポプリント社が開発・発展させた印刷方法で、ミニカー製造には欠かせない技術の一つです。凹版上のインクを柔らかい半球状や船底状のシリコンラバー製のタンポに転写させ、被印刷物に押しつけてインクを転写させます。最大の特徴は曲面に印刷できることです。小さなデザインの再現性にも優れているため、ミニカーのボディーに簡単に文字や絵を印刷することができます。 |